オックスフォードのある通り |
【大学の中に街がある?!】
ところで、このオックスフォード、行ってみても、オックスフォード大学という一定の範囲の大学の敷地が決まっているわけではありません。日本の大学はキャンパスがあって、大学の建物がその中にあるというイメージかと思います。ところがこのオックスフォード、日本の大学のようにキャンパスというものはなく、街のあちらこちらに、大学の建物があります。
たとえば、街を歩いていると、レストランや本屋さんがあると思いきや、その隣は、「~~カレッジ」「~~チャーチ」だったりします。アパートかと思いきや、立て看板をみると「オックスフォード大学~~研究所」とあったりします。このような具合です。
オックスフォードのような大学は、「カレッジ・ユニバーシティCollege University」と呼ばれます。
これは、日本の大学のような大学と区別するものと思われます。ちなみに、日本の大学のような大学は、「キャンパス・ユニバーシティCampus University」と呼ばれます。 (もちろんイギリスにもキャンパス・ユニバーシティはたくさんあります)
【タウンとガウン?!】
「大学の中に街がある」 というのも、オックスフォードは街と大学とがともに発展してきたからです。オックスフォード大学のはじまりは13世紀に遡ると言われています。日本でいえば、鎌倉時代。だいたい、鎌倉に大仏ができたころでしょうか。フランスのパリ大学の教師や学生らがこの地に移ってきて以来、大学と街とがともに発展してきたようです。ヨーロッパの大学は、学問を愛する教師と学生とが集まり、研究・教育活動を自主的に行ったのがその始まりと言われます。ただ、大学と街とはしばしばうまくいかないことがあり、大学の人々のなかには、他の地に移る人々がいました。そしてまた新たな研究・教育活動を始める…。こうして大学がヨーロッパの各地に広がっていくわけです。
フランスのパリ大学からイギリスのオックスフォードへ。オックスフォード大学から同じくイギリスのケンブリッジへ…。
大学と街とが複雑に関係していることから、大学と街とは「タウンtownとガウンgown」と呼びならわされます。ガウンというのは、オックスフォード大学等の教師・学生が公式行事のときに身につけるマントのような服です。
次回以降、このオックスフォードを中心に記事をアップしていきたいと思います。
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