2012年の春に訪れたロンドンの各地の思い出をつづっていきたいと思います。第1回目は、国際駅セント・パンクラス駅です。
【国際駅】
日本では国際駅というのはなじみのないものだと思います。島国である日本では、海を渡る列車というのはちょっと考えにくいです。ここで、??と思う方もあるかもしれません。イギリスも島国では?、と。たしかにそうです。イギリスはドーバー海峡によって大陸(フランス)と隔たっています。ところが、このドーバー海峡の下にトンネルを掘って、そこを現在では列車が通っているわけです。その列車のイギリスの発着駅が今日の記事である、セント・パンクラス駅です。
【新旧建築の融合】
この、セント・パンクラス駅、開業は1868年、ちょうど日本では明治維新の年だと思います。通りから眺める駅舎はレンガ造りで雰囲気バツグンです。はじめて訪れたときは、まさかここが駅だとは分かりませんでした…。
写真1 セント・パンクラス・インターナショナル駅(ホテル) Fig.1 St. Pancras International Station (Hotel) |
ちょうど写真でアーチ状の門になっているところをくぐると駅に行けます。駅舎とは対照的に、プラットホームは鉄骨造りの建築様式になっています。この、ギャップというか、旧きよきものを保存しながら、新しいものを取り入れるところに英国の文化をみたような思いがしました。
そういえば、日本の東京駅も開業当初の駅舎を再建しているさなかでなかったかと思います( Tokyo Station City)。新幹線や在来線の結節点である東京駅に、旧い駅舎を復活させて調和させるところは、このセント・パンクラス駅と似ていますね。(ちなみに、再建した駅舎はホテルとして使われるようです。こんなところまでそっくり。)
写真2 セント・パンクラス駅のホーム (1) Fig. 2 Platform of St. Pancras (1) |
さて、写真はセント・パンクラス駅のホームです。ロンドンオリンピックを控えてか、五輪がかかっていました。訪れたのは春ですが、早くもオリンピック・イヤーの雰囲気を感じることができました。
【ユーロスター】
さきほど、セント・パンクラス駅 St. Pancras International Station駅は国際駅であると書きました。このセント・パンクラス駅から発着する列車に高速列車ユーロスター EUROSTARがあります。
写真3 セント・パンクラス駅のホーム(2) Fig. 3 Platform of St Pancras (2) |
私が訪れたときも、フランスのパリ、ベルギーのブリュッセルなど、ヨーロッパ大陸側の都市との間で、ユーロスターが慌ただしく行きかっていました。四枚目の写真は、セント・パンクラス駅の電光掲示板です。パリやブリュッセルから到着する列車を伝えてくれています。
写真4 セント・パンクラスの発着案内版 Fig.4 Electric Bulletin Board of St Pancras |
さまざまな人々が行き交う、セント・パンクロス駅は、熱気に満ちていました。ロンドンが依然世界の金融センターの一つとしての地位にあるその理由の一旦を垣間みた思いがしました。
次回はセント・パンクラス駅のお隣、キングス・クロス駅をご報告しようと思います。
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